ファッション

【廃棄後を考える】土に還る服づくりにこだわるブランドまとめ

身近でできるエコについて、土に還る服を購入するというのも一つの手です。今回は、土に還る服の何が良いのか、また土に還る服作りを行っているブランドを紹介してきます。

土に還る服の何が良いのか?

洋服を買おうとしている女性Photo by Becca McHaffie on Unsplash

あなたは洋服を購入する時に、洋服に付いているタグを見ますか?購入後、洗濯する時に初めて見るという方も多いかもしれません。タグには、洗濯表示の他に原料とその割合が記載してあります。今着ている服のタグを試しに見てみてください。多くの洋服で、ポリエステルやナイロンなどプラスチックが原料として使用されていると思います。

これらのプラスチックを原料として作られた服は、洗濯をすると微細なプラスチック繊維として排水されていきます。それらのプラスチック繊維は、微細でしかも軽いため、処理施設を通り抜けそのまま海に排出されてしまいます。そう、プラスチック製の服は近年問題となっているマイクロプラスチック問題の一つの原因とも言えるのです。

【アートから知る】海洋・マイクロプラスチック問題「ペットボトルよりもマイボトルを持ち歩こう」「ビニール袋を断ってエコバッグを持っていこう」 プラスチックを削減する動きは少しずつ社...

土に還る服の多くは天然素材でできているため、この問題に対して有効な手段であると言えます。また、ゴミの埋立地不足の問題に対しても有効で、ブランドによっては庭やコンポストに埋めれば一定の期間が経過した後に分解されて洋服の形がなくなります。

土に還る服をつくるブランド

それでは、実際に「土に還る服」をコンセプトとして服作りを行っているブランドを紹介していきます。

tennen(テンネン)

tennenの服を着たモデルさん引用:https://tennengood.com/

tennnenは、生地も、ボタンも、縫い糸も、すべて天然素材で自然分解されるものづくりをしているブランドです。たった20%と言われる洋服のリサイクル率の低さにも注目し、リサイクル率を高めようと試みています。リサイクルを前提とした服作りを目指し、古着のリサイクル糸の開発も行っています。

商品は、Tシャツ、シャツ、カットソー、トレーナーなどベーシックなもの。オンラインストアで購入が可能です。

 

TUTIE.(ツチエ)

TUTIE.の洋服

引用:https://www.tutie-online.com/hpgen/HPB/categories/15527.html

長く大切に着てもらい、役目が終わった後は土に還る、そんな服作りを行っているブランドがTUTIE.です。コットンや麻、リネン等を使ったナチュラルな服を販売しています。

オンラインストアやキナリノモール で購入が可能です。

 

Atelier Fuwari(アトリエフワリ)

アトリエふわりの洋服引用:https://atelier-fuwari.com/about/

心も体もふわりとしていられる服を目指し天然素材の服作りをしているブランドです。柔らかな雰囲気のワンピースやブラウスはとても着心地が良さそう。

タイに工房があり、素材は日本やイタリア、フランスから輸入しています。展示会等の情報は、Instagramで更新されています。

 

Vollebak(ボレバック)

ボレバックのTシャツが分解されていく様子引用:https://www.vollebak.com/product/plant-and-algae-t-shirt/

ミミズやカタツムリ…なんとも印象的なTシャツの写真は、イギリス発のVollebak(ボレバック)というブランドのもの。このTシャツは、ユーカリ・ブナ・そして藻から作られていて、約12週間で生分解されるといいます。

Vollebakは、これまでにも科学とテクノロジーを使い、誰も作ろうとしない・誰にも作れない洋服づくりをしてきました。例えば、ノーベル賞を獲得したグラフェンという素材を使用したジャケットや、炎や水に耐える100年使えるズボンなどをこれまでに作っています。

Tシャツの緑のプリント部分は藻のインクでできており、着ていくうちにどんどん色が変わっていきます。

購入は、オンラインサイトから可能ですが、2020/05/25現在はすべてのサイズにおいて在庫がない状態です。

 

Beaugan(ボーガン)

ボーガンの洋服引用:http://beaugan.com/season-five/9hth6kmh49t0qdgme694kqt2uqz111

Beaugan(ボーガン)とは、オーストラリアのスラングで武骨な人間を意味するBoganと、英語で美しいを意味するBeautifulをかけ合わせてできた造語です。

ボーガンの服は、日本の伝統的な技法である泥染めで作られています。泥染めは、世界中で見ても奄美大島のみで行われている技法で、泥田の中の鉄分を利用して染め上げるものです。

日本では、東京・静岡・広島の店舗で取り扱いをしています。

 

FRITARG(フライターグ)

フライターグのF-ABRICを使用した洋服引用:https://www.freitag.ch/ja/e451?selectionID=230955

トラックの帆などを再利用したバッグなどを販売し、持続可能なものづくりに力を入れているのがFRITARG(フライターグ)。フライターグの洋服は、F-ABRICという、麻・リネン・モダールなどの靭皮繊維でできており、縫い糸やタグも含めすべて生分解性100%となっています。

フライターグは、水を大量に必要とするコットンも使用しない意思表示をしており、栽培に大量の水が必要ないという点で靭皮繊維を選んでいるそうです。

購入は、公式オンラインサイトや日本各地にある店舗 で可能です。

 

洋服の素材を見てみよう

天然素材のみを使用し、製品の使用後に土に還る洋服づくりをしているブランドを見てきました。もちろん洋服の購入を決定する際、デザインや価格が重要な要素となりますが、今後は少し素材についても気にしてみると良いかもしれませんね。

洋服選びも、エシカルに [PR]

GOTSオーガニックコットンTシャツの着用写真

CO+(コープラス)は、「100年先も美しいものづくりを、共に」をコンセプトに人や環境に優しいものづくりに取り組むアパレルブランドです。

GOTS認証(オーガニックテキスタイルの世界的な基準)を取得したオーガニックコットンTシャツは、太めの襟とドロップショルダーで1枚でこなれ感が出ます。着心地もサラッとしているので夏にぴったりです。

テンセル™繊維混ノースリーブの着用写真

テンセル™リヨセルを使用したノースリーブは、従来のリヨセルと比較して約50%の温室効果ガス削減効果が見込まれ、トロンとした落ち感が特徴です。

インドの生産工場の写真

生産をしているインドの工場の紹介や、素材の説明をサイトに載せるなど、透明性のあるものづくりを目指しているブランドです。ぜひ見てみてください。

商品を見る